腐っていた二十歳
今週のお題「20歳」
私が二十歳のとき。
高校卒業した年でした。
頭が金髪で不摂生でガリガリに痩せ
タバコばかり吸って完全に実家のお荷物になって
腐っていたころ。
バイトもせず
未来も希望も全く思い描くこともない
ただただ一日一日をマークシートの○を
塗りつぶすみたいな、それだけな人生を
送っていた。
腐っていることにも気付かないくらい
腐っていた。
19歳の時、成人式の模様を映した映像が流れていた。
ド派手な頭髪にド派手な衣装を着て
ハロウィンパーティーの如く大騒ぎする新成人が
映し出されそのニュースを厳つい顔をしたコメンテーターが扱き下ろす、
世も末ですな。
そんな時代だったなあ。
そんな私がふてくれされながら参加した成人式。
くそ寒い日でなんでこんな日に出掛けなきゃならないのかと怒りしかなかったのを思い出す。
そしてこの日。
母親が撮った、といった写真。
だが後日フィルムが入ってなかったとわかった。
大人のとしての船出はこんなもんかと
更に腐りかけていた頃。
あまりいい想い出はない。
でもあの頃より思いもかけないくらい
今の私は幸せに生きている。
人生は何があるか本当にわからない。