身分をわきまえる。
このことを随分長いこと私は忘れていたのだと
この間知りました。
私という人間の身の丈、置かれた状況、そこに開けている世界について
私はちっとも真剣になんて
考えて来なかったのだと思い知った。
私は自分という人間が好きではありません。
自分を愛せない人間が誰かを愛したり
愛されるはずがないのだという文言は
その通りかどうかはわかりません。
私は自分のことを愛せないけれど
少なくとも愛していると思う存在がいます。
そのことや、また本当に愛しているか、愛せているかということについて
今も昔もわからないでいます。
少なくともいま、その存在が無くなってしまったら
間違いなく私は泣いてしまうだろうし
ひどい喪失感のなかに飲み込まれてしまうでしょう。
せめて、失ったら泣いてしまうとわかっている存在を大切に暮らしていたいとそう思います。